あれは何年前の話だろうか。季節は今くらい。夕方頃、小腹が空きまして。

目に入ったコンビニに、さっと入って安いお菓子を一つでも買って食べようじゃないか、と思ったは良いけれど。

財布の中を確認してみると、小銭一つ入っていなかった。たまたま一緒に居た友人が居たものですから、友人にお金を借りることにした。

借りると言っても、せいぜい200円未満。友人は快くお金を貸してくれた。

友人からお金を借りれなければ、帰宅するまで空きっ腹だっただろうと思うとぞっとする。ただ、自分も友人もバイトをしている身では無かったから。お金を返すのには随分時間が掛かってしまった。

たった200円。されど200円。返金するまでに、一ヶ月以上掛かってしまった。返すのが遅い自分に、友人は少し呆れていたけれど。

「しっかり返してくれるだけ、お前は偉いよ」と言葉を掛けてくれて。お金を借りた身で言うのもなんだが、嬉しかった。

親しい友人の間だったからこそ、成り立つお金の貸し借りである。これがもし、闇金だったりと言った負債が重なりやすいものだったら、返金するのにもっと時間が掛かってしまっているだろう。

友人同士だとしても、慎重に貸し借りを行わなければ喧嘩の元となり、それが亀裂を生むことになってしまうことに繋がるかもしれない。

見知った顔だからこそ、友人だからこそ。お金のやりとりは気をつけるべきことなのである。